この記事の結論
- USB給電は5V・約500mAまで、パソコンでの作業中やLED・小さなセンサー程度の工作に向く
- DCジャック・Vin端子は7〜12V推奨(Uno R3の許容6〜20V、Uno R4は6〜24V)で、電池やACアダプタを使うときの入り口になる
- 電池で動かすなら9V角形電池(006P)か単3電池×6本が安定、単3×4本(6V)はやや心もとない
- モーターなど電流を多く使う部品は、Arduino本体とは別に外部電源を用意する
パソコンから離れてArduinoを動かしたいと思ったとき、最初にぶつかるのが「電源をどうするか」という問題です。
Arduinoには電源を入力できる場所が3か所あり、それぞれ扱える電圧・電流や向いている用途が異なります。
この記事では、USB給電・電池・ACアダプタの違いと、それぞれの使い分け方・注意点を整理します。
Arduinoの電源の入り口は3つ
USB端子
パソコンやUSB ACアダプタから、USBケーブル経由で電源を供給する方法です。
Arduino IDEでコードを書き込むときは、このUSB接続が必須になります。
DCジャック
基板の端にある丸い電源端子で、ACアダプタや電池ボックスのプラグを直接挿して使います。
DCジャックから入力した電圧は、基板上のレギュレータ(電圧を安定させる部品)を経由して、Arduinoが使う5Vに変換されます。
Vin端子
基板上のピンヘッダにある「Vin」という端子からも、DCジャックと同じように電源を入力できます。
電池ボックスのリード線を直接つなぎたいときなど、DCジャックの丸型プラグを使わない配線をしたい場合に使います。

USB給電でできること・向かないこと
USB端子から供給される電力は、5V・約500mAまでという上限があります。
LEDを1〜2個光らせる程度や、温湿度センサーのような消費電流の小さいセンサーを動かす程度であれば、USB給電だけで十分です。
一方で、サーボモーターを複数同時に動かしたり、DCモーターやポンプのように電流を多く使う部品を動かしたりする工作には、USB給電だけでは電流が不足しがちです。
「動いていたのに急に止まる」「パソコンとの接続が切れる」といった症状が出たら、USB給電の限界を疑ってください。
パソコンから完全に切り離して動かしたい場合も、次に紹介する電池やACアダプタでの給電に切り替える必要があります。
電池で動かす場合の選び方
9V角形電池(006P)
コンパクトな四角い形の9V電池(型番は006Pや006E形と呼ばれます)は、電池スナップという専用のコネクタを使えばDCジャックやVin端子に直接つなげる、手軽な選択肢です。
9Vは推奨入力電圧(7〜12V)の範囲にきれいに収まるため、レギュレータから安定した5Vを取り出せます。

紹介した商品:9V電池スナップ(電池コネクタ)
Kaito Denshi(海渡電子) バッテリースナップ 9V電池用 DC9V 006P スナップケーブル DCプラグ5.5mm/2.1mm センタープラス
9V角形電池をDCジャック・Vin端子につなぐための専用コネクタです。
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単3電池×4本・×6本の違い
単3電池は1本あたり1.5V(乾電池の場合)なので、4本直列につなぐと合計6V、6本直列につなぐと合計9Vになります。
また、充電式のニッケル水素電池は1本あたり1.2V程度と乾電池より電圧が低いため、同じ本数でも電圧がさらに下がる点に注意してください。
紹介した商品:単3電池×6本 電池ボックス(DCプラグ出力)
KAUMO 電池ケース 単3電池×6本 直列 9V電池ボックス ON/OFFスイッチ付き DCプラグφ5.5/2.1mm
単3電池6本で9Vを作れる電池ボックスです。ON/OFFスイッチ付きで、使わないときに電源を切っておけます。
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ACアダプタで使う場合の注意点
コンセントから安定して電源を取りたい場合は、DCジャックに対応したACアダプタが便利です。
購入前に、電圧が7〜12Vの範囲内で、プラグの極性が「センタープラス」になっているかを必ず確認してください。
極性が逆(センターマイナス)のACアダプタを挿すと、部品を壊す原因になります。
電圧が推奨範囲より大幅に高いACアダプタを使うと、レギュレータの発熱が大きくなり、長時間の使用で不安定になったり故障したりするリスクが上がるため、必要以上に高い電圧のものは避けてください。
電圧が正しく出ているか不安なときは、テスターの使い方の記事で紹介している電圧測定の手順で確認できます。
紹介した商品:ACアダプター 9V センタープラス
KOZUMUWAN ACアダプター 9V 1A センタープラス スイッチング式 DCプラグ外径5.5mm/内径2.1mm PSE適合品
推奨入力電圧(7〜12V)に収まり、極性もセンタープラスなのでそのまま使いやすいタイプです。
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モーターなど電流を多く使う部品は外部電源を分ける
サーボモーターの使い方の記事でも触れているとおり、モーターを複数動かしたり重い負荷を扱ったりする場合は、Arduino本体の電源とは別に、モーター専用の外部電源を用意するのが基本です。
外部電源を使うときは、Arduinoの電源と外部電源のGND同士を必ずつないで「共通GND」にすることを忘れないでください。
GNDがつながっていないと、電圧の基準がバラバラになり、モーターが正しく制御できなかったり誤作動したりする原因になります。

土壌水分センサーと小型ポンプを組み合わせた自動水やり工作のように、水回りで外部電源を使う場合は、配線の接続部分が水に濡れない位置にしっかり固定することも合わせて確認してください。
まとめ:目的別の電源選び早見表
最後に、用途別に向いている電源の組み合わせを表にまとめます。
| 用途 | おすすめの電源 | 電圧・電流の目安 | ポイント |
|---|---|---|---|
| コード書き込み・パソコンでの動作確認 | USB給電 | 5V・約500mAまで | そのままでOK、追加の電源は不要 |
| LED数個・温湿度センサーなど軽い工作 | USB給電、または9V角形電池 | 5V・約500mAまで/9V(DCジャック経由) | 持ち出して使うなら9V角形電池が手軽 |
| 単体のサーボモーター・小さなロボット | 単3電池×6本、またはACアダプタ | 9V(推奨範囲内) | 単3×4本(6V)は避け、9V付近を選ぶ |
| 複数モーター・ポンプなど電流を多く使う工作 | モーター専用の外部電源+共通GND | 部品の定格に合わせる | Arduino本体の電源とは必ず分ける |
電源を選ぶ前に、以下の点がなんとなくつかめているか確認してみてください。
- USB給電とDCジャック・Vin端子で、対応できる電圧・電流の目安が違うことが分かっている
- 電池を使う場合は9V付近(角形電池または単3×6本)が安定しやすいという見当がついている
- モーターなど電流を多く使う部品には外部電源+共通GNDが必要になることが分かっている


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