この記事の結論
- ライブラリはセンサーやモジュールを簡単に動かすためのコード集で、多くはライブラリマネージャから検索してワンクリックで導入できる
- GitHubで配布されているライブラリは「.ZIP形式のライブラリをインストール」機能で追加する
- 似た名前のライブラリが複数ヒットするときは、作者名と対応ボードの記載を確認してから選ぶ
- コンパイルエラーの多くは、複数バージョンの同名ライブラリが競合していることが原因
温湿度センサーやサーボモーターの使い方の記事を読んでいると、必ずと言っていいほど「まずライブラリをインストールします」という一文が出てきます。
初心者のうちは、この「ライブラリをインストールする」という作業自体でつまずいてしまうことが少なくありません。
この記事では、Arduino IDEでのライブラリのインストール方法を、基本のライブラリマネージャからの導入と、GitHub配布のZIPファイルからの導入の両方、そしてよくあるトラブルの対処法まで整理します。
そもそも「ライブラリ」とは何か
ライブラリとは、特定のセンサーやモジュールを動かすためによく使う処理を、あらかじめまとめておいたコードの部品集のことです。
ライブラリを使わなくても部品を動かすこと自体は可能ですが、通信の手順を1から自分で書くのはかなり大変です。
たとえば温湿度センサーのDHT11なら、本来はセンサーとの通信タイミングを細かく制御する必要がありますが、専用ライブラリを使えばdht.readTemperature();の1行で気温を取得できます。
実際の使用例は温湿度センサー(DHT11・DHT22)の使い方の記事でも紹介しています。
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ライブラリを使うことで、初心者でも複雑なセンサーやモジュールを数行のコードで動かせるようになる、というのがライブラリの一番のメリットです。
ライブラリマネージャからインストールする方法(基本)
多くのライブラリは、Arduino IDEに標準搭載されている「ライブラリマネージャ」から、検索してインストールできます。
ライブラリマネージャの開き方
Arduino IDE 2.x系では、画面左側に並んでいる縦のアイコンのうち、本のマークがライブラリマネージャです。
旧バージョン(1.8系)を使っている場合は、メニューの「スケッチ」→「ライブラリをインクルード」→「ライブラリを管理」から同じ画面を開けます。
IDE自体のインストール・初期設定がまだの人は、Arduino IDEのインストール・初期設定・書き込み方法の記事を先に確認してください。

検索してインストールする手順
ライブラリマネージャを開いたら、上部の検索欄に、動かしたい部品の名前(例:「DHT sensor」「Servo」「Adafruit NeoPixel」など)を入力します。
検索結果の一覧にカーソルを合わせると「INSTALL」ボタンが表示されるので、それをクリックするだけでインストールが完了します。
インストールが終わったら、Arduino IDEを一度再起動しておくと、メニューへの反映漏れを防げます。
正しく入っているかどうかは、メニューの「スケッチ」→「ライブラリをインクルード」の一覧に、インストールしたライブラリの名前が出てくるかで確認できます。
.zip形式・GitHub配布のライブラリを手動で追加する方法
ライブラリマネージャに登録されていない、個人や小規模なプロジェクトが公開しているライブラリを使いたい場合は、手動での追加が必要です。
「.ZIP形式のライブラリをインストール」メニューの使い方
GitHubのリポジトリページで、緑色の「Code」ボタンから「Download ZIP」を選び、ライブラリ一式をZIP形式でダウンロードします。
ダウンロードしたZIPファイルは、解凍せずそのままの状態で使います。
Arduino IDEのメニューから「スケッチ」→「ライブラリをインクルード」→「.ZIP形式のライブラリをインストール」を選び、ダウンロードしたZIPファイルを指定すれば完了です。
よくある失敗が、ZIPファイルを自分で解凍してからインストールしようとしてしまうことです。
解凍済みのフォルダを指定するとエラーになるため、必ずダウンロードしたままのZIP形式を選んでください。

手動でスケッチブックのlibrariesフォルダに置く方法
ZIPインストールがうまくいかない場合は、より直接的な方法として、フォルダを手動で配置する方法もあります。
Arduino IDEのメニュー「ファイル」→「基本設定」で表示される「スケッチブックの保存場所」の中に、「libraries」という名前のフォルダがあります。
ダウンロードしたZIPを解凍し、中身のフォルダをそのまま「libraries」フォルダの直下に置き、Arduino IDEを再起動すれば認識されます。
Windowsの場合、標準では「ドキュメント¥Arduino¥libraries」というパスになっていることが多いです。
よくあるトラブルと対処法
似た名前のライブラリが複数ヒットして迷う
「Servo」や「LCD」のような一般的な名前で検索すると、同じような機能のライブラリが何件もヒットすることがあります。
迷ったときは、作者名(公式メーカーやArduino公式が公開しているもの)と、ダウンロード数・更新日を確認するのが基本です。
記事内で「◯◯ライブラリ」と具体的な名前が案内されている場合は、その名前で検索し、同じ作者名のものをインストールしてください。
インストールしたのに「ファイルが見つかりません」と出る
スケッチの先頭で#include <○○.h>と書いているのに「No such file or directory」というエラーが出る場合、多くはincludeするファイル名がライブラリの実際のファイル名と一致していないことが原因です。
正しい#include文を確認するには、メニューの「ファイル」→「スケッチ例」から、インストールしたライブラリ名を選んでサンプルスケッチを開き、先頭に書かれている#include文をそのままコピーするのが確実です。
また、ライブラリのインストール自体が完了しておらず、途中で失敗しているケースもあるため、一度アンインストールしてから再インストールしてみるのも有効です。
バージョン違いでコンパイルエラーになる
過去に手動でlibrariesフォルダに入れたライブラリと、後からライブラリマネージャで入れた同名の新しいライブラリが同時に存在すると、どちらを使うべきか競合してコンパイルエラーになることがあります。
「以前は動いていたのに、急にエラーが出るようになった」という場合は、librariesフォルダの中に同じ名前のフォルダが2つ以上ないか確認してみてください。
片方を削除し、ライブラリマネージャ経由の最新版に一本化すると解消することがほとんどです。

まとめ:ライブラリ管理の基本チェックリスト
最後に、ライブラリを扱う場面ごとの基本手順を表にまとめます。
| 場面 | 手段 | ポイント |
|---|---|---|
| 有名なセンサー・モジュール | ライブラリマネージャで検索 | 作者名・ダウンロード数を確認 |
| GitHub配布の個人製ライブラリ | .ZIP形式のライブラリをインストール | 解凍せずZIPのまま指定する |
| ZIPインストールが失敗する | librariesフォルダへ手動配置 | 解凍したフォルダをそのまま置く |
| 急にコンパイルエラーになった | librariesフォルダを確認 | 同名フォルダの重複・競合がないか |
取り組む前に、以下の点がなんとなくつかめているか確認してみてください。
- ライブラリマネージャからの検索インストールが基本の方法だという見当がついている
- GitHub配布のライブラリはZIPファイルのまま「.ZIP形式のライブラリをインストール」で追加するという手順が分かっている
- コンパイルエラーが出たら、librariesフォルダの重複や#includeの記述ミスを疑えるようになっている
ライブラリの導入方法がつかめたら、あとはセンサーやモジュールごとの個別記事の手順に沿って、実際にインストールを進めてみてください。
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